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「セラピストとして独立開業したいけど何から始めればいいのか分からない」「開業には資格が必要?」「開業資金はどのくらい?」など、疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
セラピストがサロンを開業するためには、施術の技術や知識だけではなく、経営や集客、自己管理などのスキルも必要です。
本記事では、セラピストの開業手順やメリット、注意点、向いている人の特徴を解説します。セラピストとして開業を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
【この記事で分かること】 ・セラピストとして開業するための流れ ・セラピストが開業するメリット・注意点 ・セラピストとして開業に向いている人 |
セラピストとして開業するための流れ
セラピストとして開業するための流れは以下の通りです。
- サロンやスクールで知識や技術を身につける
- 経営や集客について勉強する
- サロンの場所を決める
- 開業資金や機材の準備をする
- スタッフを雇用する(必要に応じて)
- 開業届を提出する
各ステップの内容を詳しく見ていきましょう。
1.サロンやスクールで知識や技術を身につける
施術の知識や技術を身につけることが、セラピストとして開業する最初のステップです。
技術がない状態で開業しても、お客様に満足してもらえる施術はできません。その状態で集客したり、リピーターを獲得したりするのは難しいでしょう。
そのため、未経験から開業を目指す場合は、スクールに通ったりサロンで実際に経験を積んだりすることが大切です。研修制度のあるサロンなら、施術の基礎スキルに加えて接客スキルも習得できます。
2.経営や集客について勉強する
セラピストとして開業して成功するには、施術スキルの習得や資格の取得だけではなく、経営の知識や集客方法を学ぶことも重要です。
まずは、経費の管理や帳簿のつけ方、確定申告の方法、決済手段の選定など、経営の基本的な知識を学ぶ必要があります。経営に関する知識がないと、売上や利益の管理ができず、安定した運営が難しくなるおそれがあります。
ホームページやSNSなどを活用した集客方法を学ぶことも大切です。施術に自信があっても、サロンのことを知ってもらわなければお客様に来てもらえません。
経営と集客について勉強しておくことで、安定した運営と集客が可能となります。
3.サロンの場所を決める
サロンの開業スタイルはおもに、自宅の一室を利用するケースと、テナントを借りて行うケースの2パターンがあります。
自宅の場合は、費用を抑えられるほか、在宅で仕事ができるためワークライフバランスを保ちやすいのが特徴です。
一方、テナントを借りる場合、駅などにアクセスが良い立地を選べば集客に有利になるでしょう。また、サロンのコンセプトに合わせて内容や設備を自由に整えやすいといった利点があります。ただし、自宅を利用するケースに比べて家賃や工事費などのコストが大きくなるため、費用面の考慮が必要です。
予算やライフスタイル、理想の働き方に合わせて最適なスタイルを選びましょう。
4.開業資金や機材の準備をする
次に、開業にあたり必要となる資金や機材を準備します。
事業計画を立て、家賃、光熱費、広告宣伝費、機材費、人件費など必要な資金を計算しましょう。
セラピストの開業資金は、自宅の一室を利用する場合は数十万円~、テナントを借りる場合は数百万円~となっています。自己資金を確認し、足りない分については金融機関の融資やクラウドファンディングを利用して資金調達を行いましょう。
機材に関しては、ベッドやタオルなど施術に必要なものをリストアップしていきます。また、施術用の道具だけでなく、集客や顧客管理に使うデバイスやシステム導入も検討して準備することが大切です。
5.スタッフを雇用する(必要に応じて)
サロンの営業時間や提供するサービス内容によっては、開業時にスタッフの雇用を検討する必要があります。
例えば、営業時間を長くする、あるいは、複数のメニューを導入するには、人手が不可欠です。求人広告を出す、知人のセラピストに声をかけるなどして募集をしましょう。
雇用形態を決め、労働契約や社会保険など雇用に関わる手続きも進めていきます。また、技術や接客の基準を共有してサービス品質を統一するために、開業までに研修を済ませておくことも重要です。
6.開業届を提出する
サロンをスタート(事業開始)してから1ヵ月以内に開業届を提出しましょう。
開業届は、所轄の税務署で配布されている所定の用紙に記入します。開業届を提出することで、屋号で銀行口座の開設ができるほか、融資審査を受ける際の書類としても利用できます。
セラピストが開業するメリット
自らサロンを開業する場合、一からスタートする大変さがありますが、その一方で、さまざまなメリットもあります。
ここからは、セラピストがサロンを開業する利点を3点チェックしていきましょう。
収入を増やせる可能性がある
独立して開業すると、自分が提供する施術の数やサービス内容に応じて収入を大きく増やせる可能性があります。
雇用されて働く場合、基本的に給与は固定です。しかし、開業している場合は自らの働きに応じて収入もアップします。努力がダイレクトに収入へ反映されるため、モチベーションが上がりやすいことも利点です。
事業展開次第では年収1,000万円を達成することも可能なため、セラピストで高収入を目指したい人にとっては大きなメリットといえます。
自分のライフスタイルに合った働き方ができる
開業すれば、勤務時間や休みの取り方などを自分で決められます。自分のペースで働けるため、ライフスタイルに合った柔軟な働き方が可能です。
例えば、子供が学校に行っている時間だけ働く、集客しやすい土日だけフルタイムで稼働して平日は休むなどのスケジュール調整が自由にできます。また、予約が入っていない間に家事や私用を済ませるなど、時間を有効に活用できるのも利点です。
ただし、自分でスケジュールを管理する必要があるため、自己管理能力が求められます。
理想のサービス・施術・空間を提供できる
セラピストとして開業すれば、自分が理想とするサービスや施術内容を自由に設計できます。
自分が得意とする施術メニューや流行りのプランを積極的に取り入れられるため、強みを活かしたサロン運営が実現可能です。また、施術内容に合わせて内装や備品にもこだわることで、他店にはない独自の魅力を演出できます。
こだわりのサロンをつくり上げて満足度の高い体験を生み出せれば、多くのリピーターを獲得できるでしょう。
セラピストの開業で失敗しないためのポイント
次に、独立開業で失敗しないためのポイントを4つご紹介します。開業を成功させるためにぜひチェックしておきましょう。
余裕を持った資金計画を立てる
セラピストとして独立開業した場合、安定した収入を得るまでに時間を要する可能性があります。
開業直後は顧客が少なく、リピーターが定着するまでは売上も不安定になるケースが一般的です。開業からサロンが軌道に乗るまでは時間がかかるため、生活に影響が出ることもあるでしょう。
事業計画を立てる段階で、その点まで計算して余裕を持ったプランを立てることが必要です。
施術以外の業務への対策を講じる
開業すると、事務関係や経営面の作業が増えます。
雇用されている立場のときは、基本的にお客様への施術だけに集中できます。しかし、独立して開業したら、施術の技術や知識だけでなく、事務業務に関するノウハウも身につけ、予約受付の雑務、帳簿の管理や確定申告など、さまざまな事務作業に時間を割かなくてはなりません。
事務作業の負担を軽減したい場合は、予約システムの導入やスタッフの採用なども検討しましょう。
集客に力を入れる
顧客を獲得できるよう、集客に力を入れることも大切です。
雇用されているときとは違い、勤務先の看板や既存顧客といった恩恵にはあやかれないため、自ら集客を行わなければなりません。
集客力は収入に直結します。ホームページの開設やSNSでの発信、お客様に口コミをしてもらうなど、幅広い手段を検討し、戦略的に集客活動を行っていきましょう。
スモールスタートで徐々に事業拡大を目指す
失敗するリスクをできるだけ小さくするには、自宅を使う、シェアサロンサービスを活用するなどして、ランニングコストをできるだけ抑えるのが望ましいといえます。
大きな店舗での開業や好立地のテナントへの出店は、一定の集客効果を期待できるでしょう。しかし、その分ランニングコストも大きくなり、赤字リスクが高まります。まずは小さな規模で始め、軌道に乗ってきたら徐々に事業を拡大していくことをおすすめします。
セラピストとして開業に向いている人の特徴
開業する夢を持ちつつも、「はたして自分は独立して成功できるのだろうか」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。そこで、開業に向いている人の特徴を4つ説明します。
向上心のある人
独立開業を成功させるには、向上心が不可欠です。
リピーターを獲得するには、施術の知識や技術を常に磨いておく必要があります。また、開業前には、開業や経営に関する知識やマーケティングについて一から学ばなければなりません。
開業して経営が安定した後も、顧客のニーズや時代のトレンドの変化に合わせて柔軟に対応する姿勢が必要です。
だからこそ、新しいことを学ぶのが苦にならず、改善を続ける向上心がある人は、セラピストとして開業するのに向いているといえるでしょう。
収入を増やしたい人
セラピストとして収入を増やしたいと思っている人も、独立開業が向いているといえるでしょう。
独立開業すれば、雇用されている場合とは異なり、施術数やサービス内容、価格設定、営業時間などを自分で自由に決められるため、努力次第で高収入を目指せます。収入を増やしたい人にとって、開業は魅力的な選択肢といえます。
ただし、経営面や集客面に関する知識を身につける努力が必要となるほか、リピーターができるまでは収入が安定しないといったリスクもあるので注意しましょう。
お客様の悩みに寄り添える人
お客様の悩みに寄り添いながら施術ができる人も、開業に向いています。
「どんな悩みを抱えているのか」「どの部位に不調があるのか」などを丁寧に聞き取ることで、より的確なアプローチが可能となります。お客様の悩みに寄り添いながら施術ができる人は、お客様との信頼関係を築きやすいため、リピーターを獲得できるでしょう。
自立心のある人
セラピストとして開業するには、自立心が欠かせません。
独立開業するためには、セラピストとしての知識・技術はもちろんのこと、経営力や集客力など、幅広いスキルを身につけることが必要です。また、体調やスケジュールなども自分で管理しなければなりません。
どのような困難やリスクがあっても、自分で判断を下し、自分で責任を負い、自分の理想を実現できる自立心の高い人は、開業により成功をつかめるに違いありません。
まとめ
自分が理想とするサロンをつくれる、自分の強みを活かした施術を提供できる、ライフスタイルに合わせた働き方ができるなど、独立開業にはさまざまなメリットがあります。
しかし、成功するには、経営や集客など、多岐にわたる分野での勉強・準備が必要です。そして何より、高い施術スキルが欠かせません。まずはセラピストの基礎をしっかりと学び、実践的なスキルを身につけましょう。
セラピストとしてより効率よく成長したいなら、サロンで働きながら研修を受ける方法がおすすめです。
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将来的に独立開業を目指している方は、まずはりらくるの研修制度を利用してセラピストの基礎スキルを身につけてみてはいかがでしょうか。